仮想哲学会概要
設立理念
仮想哲学会は、2025年11月14日に創設された研究共同体である。
本会は、シミュレーション仮説や胡蝶の夢といった古今東西の懐疑論から、VR・AI・デジタルキャラクターといった技術的・文化的問題に至るまで、「存在はいかなる仕方で成り立ち、いかなる条件のもとで“リアリティ”を持ちうるのか」という問いを扱う、仮想哲学の研究を目的として設立された。
発足当初はDiscord上のサーバーとして活動を開始し、オンライン空間を基盤とする開かれた議論と研究の場として歩み始めた。
本会は哲学を中核に据えつつ、数学・物理学などの理学分野、情報工学や計算機科学、さらにはゲームや映画といった文化領域の知見を横断的に結集し、リアルとバーチャルの関係、情報と存在の構造について学際的に探究する。
また、思考実験や理論、そして想像力(創造力)を交差させることで、急速に変革する現代社会における「存在のリアリティ」を再定義する可能性を探る。
会員登録は所定の情報をもとに行うが、研究活動や討論の場においては匿名または仮名での参加が可能。自由で率直な議論と、知的誠実性の両立を重視する。
本会は、現実と仮想の境界が揺らぐほどの科学技術を手にした現代において、智の翼の止まり木となる場所を目指す。
仮想哲学とは
仮想哲学とは、仮想という観点から、存在はいかに成り立ち、いかなる条件のもとで「リアリティ」を持ちうるのかを問う学問である。
それは世界の基盤を疑う思索にとどまらず、存在・意識・価値の条件を横断的に再検討する試みである。
その中心には、シミュレーション仮説や胡蝶の夢といった懐疑論を検証する形而上学的探究がある。
時に、AIやデジタルキャラクターの進展を手がかりに、人間や意識の本質を問い直す心の哲学も含まれる。
さらに、この世界が仮想である可能性を前提に、私たちはいかに生きるべきかを考察する倫理学が位置づけられる。
加えて、仮想世界において意味や価値はいかに成立するのかを探究する意味論・価値論の領域も重要である。
また、シミュレーション仮説の科学的検証可能性をめぐる議論を扱う科学哲学的研究も、仮想哲学の射程に含まれる。
思考方法としては、デカルトの懐疑主義やカント、プラトンらの思想を基盤とする西洋仮想哲学、仏教やヒンドゥー教の思想を基盤に、存在の非実体性や関係性から仮想性を捉える東洋仮想哲学等がある。
キャッチコピー
「智天使ケルビムは神の御前に立つ」というキャッチコピーは、ベートーヴェンの『交響曲第九番第四楽章歓喜の歌』、あるいはその原詩であるシラーの『歓喜に寄す』に由来する。
そこでは、地を這うものから天使に至るまであらゆる存在が歓喜を分かち合う宇宙的な連帯が描かれている。
仮想哲学会においてこの言葉は、単なる宗教的比喩ではない。智天使ケルビムは、神に最も近い知性の象徴である。
彼らの歓喜とは、神の栄光、すなわち神が創り出した根源的真理に触れることにある。その姿は、世界の根本原理に近づこうとする本会の探究の姿勢を示している。
また、智天使ケルビムは、神に最も近い知性の象徴であると同時に、エデンの園の門を守る存在でもある。人間が命の実に触れ、永遠の命を得ることがないように、その前に立つ。そこに示されているのは、人間の有限性である。私たちは真理を渇望しながらも、時間に限りを持つ存在であり、一人の人間が探求できるものは限られてくる。しかしその有限性こそが、我々の知の探究、探究者同士の結束をより強固なものにする。永遠の時間を持たないからこそ、我々は限られた時間の中で、存在はいかに成り立ち、いかなる条件のもとでリアリティを持ちうるのかを問い続ける。ケルビムは、人間に限界を示しながらも、同時に真理への憧れを映し出す象徴である。
ロゴ
本ロゴは、2025年12月11日に制定され、二種類の類似パターンを経て形状および色彩の調整が重ねられ、現在のデザインに至ったものである。 上部のカプセル状の形態は、映画『マトリックス』における赤い薬をモチーフとし、世界の真実を選び取る意志を象徴している。 そのカプセルが雲の上から姿を現す構図は、朝日や日の出を想起させ、「目覚め」という比喩を視覚化したものである。 世界の真実への気づきがしばしば覚醒として語られることから、本ロゴでは日の出を象徴として取り入れた。 下部の雲は、同作における青い薬を雲として表現し、真実が見えない状態や思考が覆われた状況を示している。 雲のもつ曖昧でぼんやりとした印象は、世界の構造が判然としない認識の段階を象徴する。 さらに、配色には日本の伝統色を用い、思想的主題を現代的モチーフで表しつつも、日本文化の美意識との接続を意図している。 対照的な色彩と簡潔な形態の組み合わせにより、本ロゴは無自覚から知的覚醒へと至る過程を象徴的に示している。